第222章

人の心は血が通っているもの。長年、村上美咲は青木青を深く愛してきた。いつの日か互いに憎しみ合い、どちらかが死ぬまで終わらないような関係になるとは、夢にも思わなかった。

時間とは、実にすべてを変えてしまうものだ。

電話を切った後、彼女の心はひどく痛んだ。

今となっては、二人の間に愛に関する話題はなく、ただ金銭的利益を巡る争いがあるだけ。

もしかしたら最初から、すべては彼女の一方的な想いで、こんな継ぎ接ぎだらけの愛が長続きするはずもなかったのかもしれない。

離婚訴訟は財産分与が絡み、一筋縄ではいかない。一連の弁論を終え、村上美咲は心身ともに疲れ果てていた。

前田南が彼女を迎えに来た。...

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